プロジェクターの画質を良くするコツには、知っておきたいプロジェクター本体の性能や、 投影する環境、投影の仕方など、様々な要素があります。
この記事では、プロジェクターの画質に関わる性能(スペック)と投影環境、プロジェクターの解像度を上げる工夫、プロジェクターおすすめの画質設定・調整、プロジェクターの色調整のコツ、色飛び・白飛びの調整などを解説します。
プロジェクターの画質を良くする要素「性能」と「投影の仕方・環境」
プロジェクターの映像の画質を良くする、きれいにするには、大きく分けて2種類の要素があります。- プロジェクター自体の性能(スペック)
- 映像の投影の仕方・投影環境
ここでは、それぞれの特徴やポイントを解説します。
画質の決め手・プロジェクターの性能(スペック)
プロジェクター本体の性能(スペック)は、映像の画質に大きく関わります。画質を良くする決め手となる、プロジェクターの性能は、主に3つ。
- 明るさを表す単位である「ルーメン(lm)」
- 映像の滑らかさを表す「解像度」
- 映像のめりはりに重要な「コントラスト比」
もちろん、性能が上がれば費用も比例して高額になっていくので、自分がどの位の性能を求めるか、使用する環境も含めて検討していきましょう。
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画質の決め手・映像投影の仕方、環境
プロジェクターの画質は、投影する環境でも変わってきます。プロジェクターの性能を引き出し、画質良く、きれいに見えるようにする投影方法の工夫もあります。
- 部屋が明るい場合は、投影面周囲を暗くする
- プロジェクターに適した壁やスクリーンを使う
- 投影するサイズを小さくする
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プロジェクターの解像度を上げるには投影サイズも確認
映像の滑らかさの決め手となる「解像度」。プロジェクターの製品ごとに、その解像度は異なります。
プロジェクターの解像度を上げたい場合、「高解像度の製品を用意する」のは最も簡単な方法です。
既に手元にあるプロジェクターの画質を上げたい場合は、「投影サイズを確認、変更する」という対策も取れます。
プロジェクターで投影する画面が大きくなると、その分、映像を描写する光の点が多く必要になります。
この光の点をどれだけ多く描画出来るかを表すのが「解像度」となります。
プロジェクターの性能以上の解像度は投影できないので、投影サイズが大きくなればなるほど、光の点は引き延ばされ、映像がぼやける原因となります。
投影サイズを小さく変更、調整する事で、くっきりとした映像が楽しめ、画質を良くする事ができます。
プロジェクターおすすめの画質設定、画質調整はモードを確認
プロジェクターは、製品によっては、投影する映像や使用目的に合わせたモードが用意されている場合もあります。使用しているプロジェクターの画質モードを確認して、目的に適したものを選びましょう。
画質モードの例
メーカーや製品によって、画質モードの調整名称や内容が異なります。「画質モード」自体も、「カラーモード」や「画像モード」などの名称で対応している事も。
ここでは一例を挙げます。
モード名 | 画質調整、設定内容 |
---|---|
シネマモード (シアターモード) |
映像作品を鑑賞するのに適した、高画質モード |
フォトモード | 写真やスライド映像の色彩の再現性に適したモード |
ゲームモード | 画質というよりは、低遅延に注力するモード |
明るい ダイナミック |
明るい場所での投影に適したモード |
カスタム | 明るさやコントラスト等を好みに設定できるモード |
プロジェクターの色調整のコツは「明るさ、コントラスト、色温度」
映像の魅力の要素の一つである「美しい色彩」は、再生機器の調整で変化を付ける事ができます。プロジェクターでの色調整は、
- プロジェクターの性能
- 投影する映像
- 投影する場所の状況(投影環境)
プロジェクターの映像を画質良く、色調整をするには、「明るさ、コントラスト比、色温度」に気を付けると、好みの見た目に設定する近道となります。
- プロジェクターの映像を見る場所に合わせた「明るさ」にする
- 画面のめりはりを「コントラスト比」で調整する
- 映像や投影環境に合った「色温度(いろおんど)」に調整する
プロジェクター映像の明るさ
プロジェクターの明るさを表す単位である「ルーメン(lm)」。測定基準の定められた「ANSIルーメン」で表している製品も多くなっています。
この数値が高いほど、プロジェクターから出る光が明るくなります。
プロジェクターの映像を投影する場所の明るさ、投影したい画面サイズによって、必要となる「ルーメン」の数値が変わってきます。
明るい場所でも鮮明な映像を見たい場合は、ルーメン数の高い製品を使用しましょう。
関連記事:
「プロジェクターの選び方|性能を表す用語や用途ごとのポイントをわかりやすく解説」
https://www.aladdinx.jp/blogs/popin-owned/projector-erabikata
プロジェクター映像のコントラスト比
コントラスト比とは、「映像の中で最も明るい白(最大輝度)と、最も暗い黒の明るさ(最小輝度)の比率」を指します。
コントラスト比が高いほど「明暗の差」が大きく、鮮明でめりはりのある映像となります。
コントラスト比を解説した記事もございます。ぜひ参考にされてください。
「プロジェクター|コントラスト比とは明暗の比率|違い、選び方を解説」
https://www.aladdinx.jp/blogs/popin-owned/contrast-projector
プロジェクター映像の色温度
「色温度」とは、投影画面の光の色合いにかかわる項目です。単位はK(ケルビン)で表されます。
使用するプロジェクターによって、設定する数値項目の表記が「2800K、5000K、7000K」や「低・中・高」など異なりますが、数値が小さいほど赤みが強く、数値が大きいほど青みが強調されます。
多くの映像作品は、色温度6500Kで制作されている(※)ので、作品の意図通りの映像が見たい場合などに参考になる色温度数値になります。
※CIE(国際照明委員会)やJISなどで標準として定められている「標準の光D65」。
この標準とされる光の色温度が6500Kとなっています。
出典:「CIE・測色用の標準光源」
プロジェクターの画質、色調整がおかしいと感じたら標準に戻す
プロジェクターの画質設定や、色調整を行い、狙い通りの映像から離れすぎてしまったら、使用しているプロジェクターのメニューで「リセット」を行いましょう。設定のクリアは、
- 初期状態にもどす
- 標準に戻す
- 全初期化
プロジェクターの色飛び、白飛びの調整はコントラストにも注意
プロジェクターの画質調整で「明るい部分」の調節を行った際に、色の変化の差異が無くなり、真っ白く見えてしまう状態を「白飛び」と呼びます。
映像全体の「明るさ」の調整と異なり、「明るい部分」の調整をするモードがある製品、ない製品と分かれます。
名称も、白レベル、ホワイトレベルなど、製品によって様々に異なります。
また、白レベルの反対で、映像の「暗い部分」の調整をする「黒レベル」というものも存在します。
黒レベルが低いと、映像の暗い部分が潰れ、高いと暗い部分の映像内容がよく見えるようになります。
ただ、黒レベルを上げ過ぎて、暗い部分が明るくなり過ぎると、絵的にのっぺりとした平坦な映像に見える事も。
色飛びや白飛びの回避には、白レベルや黒レベルの項目のみで調節結果を見るより、コントラスト比も併せて調節して行く事がおすすめになります。
コントラスト比でめりはりを付けると、明るさ、色合い、暗さの中での変化(階調)が分かりやすくなります。
双方のバランスで調整して行きましょう。
Aladdin Xシリーズの豊富な画質設定でよりきれいな映像を
照明一体型プロジェクター「Aladdin X2 Plus(アラジン エックス 2 プラス)」、卓上型の超短焦点プロジェクター「Aladdin Marca(アラジン マルカ)」は、豊富な画質設定で、お好みや投影環境に合った映像を調整可能です。
投影環境に合わせたモードで画質を簡単調整
Aladdin X2 Plus(アラジン エックス 2 プラス)では、使用する環境に合わせて選べる画質調整モードが最初からあり、手軽に調整できます。明るい
明るく色鮮やかなモード。明るい場所での視聴に向いています。標準
一般家庭の視聴状況に向いているモードです。ソフト
暗い場所での視聴に向いているモードです。ナチュラル
画面の色温度が暖かめで、目に優しいモードです。カスタム
お好みで詳細な設定をするモードです。輝度、飽和度、シャープネス、ノイズ低減、色温度、投影画面の光の色合いの調整などが調整できます。
Aladdin Marca(アラジン マルカ)の画質設定は壁色にも自動適応
卓上型の超短焦点プロジェクター「Aladdin Marca(アラジン マルカ)」も、画質調整はおまかせ。投影する壁色に、自動で適した色補正をしてくれる「壁色自動適応機能」を搭載しています。
壁色自動適応機能は、色付きの壁に投影しても、白い壁に投影した場合の色合いに近づけることができる機能です。
プロジェクターは、様々な設定が可能な投影機器です。
本体の性能ももちろんですが、使用環境などにも合わせた調整をする事で、画質を良くする、きれいに見られるようになります。
プロジェクターに元々備わっている画質調整のモードなども活用して、美しい映像生活を楽しみましょう!